大腰筋ウォーキングをするために必要なストレッチ

■すねの前側の筋(前頚骨筋)ストレッチ

手順:
直立姿勢から右足の爪先を”ピン!”と伸ばした状態で後ろに一歩下げます。
左足の真後ろの延長線上に右足爪先がくるようにおきます。
そして右足の膝を曲げないようにして伸ばしたままにし地面に押し付けるようにします。
右足のすねの前側の筋肉を30秒間ストレッチ。
同様に左側もおこないます。
■ヒ骨筋(ふくらはぎ側面の筋肉)ストレッチ

直立したまま右足の平の外側(土踏まずの反対側)を床につけた状態で足の平を立てます。
ふくらはぎの側面が伸びるように右足に徐々に重みをかけます。これを30秒続けます。左足も同様におこないます。

■アキレス腱ストレッチ

右アキレス腱を伸ばします。
直立した姿勢からやや大きめに左足を1歩踏み出します。
右足の爪先は真っ直ぐ前を向いた状態で、右の膝は伸ばしたまま前に出ている脚の膝を曲げてゆきます。
これ以上伸びないという状態の手前で、30秒間キープします。
左アキレス腱も同様に右足を1歩踏み出した状態からおこないます。
■大腿直筋(太腿前部の筋肉)ストレッチ

直立した状態で、右の足がお尻に付くような形にして右足を手で持ちま。
(ちょうど片足立ちしている状態になります。)
太腿の前の筋肉が伸びるように右の足を引っ張ります。
この状態を30秒続けます。左足も同様におこないます。
■側腹の筋肉(脇腹)ストレッチ

脚を1メートルくらい横に開きます。
お相撲さんが四股を踏むように、膝に手を当て腰を少し落とします。
上半身を左側にひねります。この時右の肩が下に落ちて左の肩が上のほうに上がります。
顔は上がった左肩の方向を見ます。
右の脇腹の筋肉が伸びているように感じたらこの状態を30秒キープしま。
今度は右側に上半身ををひねり同様におこないます。



★ストレッチをするときの一般的な注意

●身体を暖めて

身体を暖めて、身体の隅々まで血液がゆきわたってから(いわゆるウォームアップができてから)ストレッチを始めましょう。また、身体の中の温かさとともに外からの暖かさもストレッチには効果的です。

●反動はつけずに

反動を使うストレッチは筋肉や腱を傷める恐れがあります。静かにゆったりと、筋肉や腱にほど良い緊張を感じたところで止めてそのまま何10秒かキープしましょう。

●段階的にストレッチ

筋肉を1回で伸ばしきってしまうのでなく、数段階に分けてストレッチをします。例えば、はじめに10から15秒姿勢をキ−プしたら一度体を休めて、次にまた20から25秒姿勢をキープし、また少しほぐしてさらに30から35秒キープするというように徐々に時間と強さを増していきましょう。いきなり強いストレッチをすると、筋肉や腱を傷めます。

●呼吸を大切に

息を止めて無理に伸ばそうとすると筋肉が緊張してかえって伸びにくくなります。ゆったりした呼吸でリラックスしながらストレッチをしましょう。

●オーバー・ストレッチは禁物

ある程度の緊張が感じられるまでしないと、ストレッチの効果はでてきませんが、痛みを我慢して無理にストレッチをするのはいけません。無理なストレッチは逆効果であるだけでなく、筋肉や腱を傷めてしまいます。

●自分のペースでストレッチ

身体の柔らかさは一人ひとり違います。まわりと競ってストレッチをしてはいけません。同じ人でも、その日によって身体の調子が違いますし、体の中でも部分や方向によって柔らかさが違います。自分の体と対話するようにして、自分のペースでストレッチしましょう。


●毎日行う事が大切

ストレッチは、すぐに効果があるものではありません。毎日の積み重ねで、柔軟な体はできてきます。習慣をつけて行うようにしましょう。また休んでしまうと、それなりに筋肉は衰えていきますのでご注意を。

●意識的にストレッチ

自分がどの筋肉を引き伸ばしているのか、どの関節を動かしているのか意識してストレッチをするほうが効果があります。ただむやみに型どおりにすると、例えば膝の裏がゆるんで肝心のところがストレッチできなかったり、また余計なところに力が入って、傷めたりする恐れがあります。



●両側の筋肉をストレッチ

筋肉は、片側の筋肉が緊張して短くなると反対側の筋肉がリラックスして伸びるようになっています。片側だけに集中してストレッチをすると、反対側が緊張したままになってしまいます。交互に、両側の筋肉を(前面と後面、左側と右側)ストレッチするように心がけましょう。

●引っ張り合うエネルギーでストレッチ

ストレッチでは、ひとつの方向に引っ張るエネルギーがあると必ず反体側に引っ張るエネルギーがあります。(例えば軸の脚と上げる足)あるいはいくつかの方向に引っ張り合ってバランスをとる場合もあります。つい、動きのある方向に神経を集中しがちですが、ストレッチをする場合、その筋肉の両側から引っ張り合わないと効果がありません。また、引っ張ってゆくエネルギーは自分の手先足先、頭の先で止まってしまうのでなくさらに遠くへ伸びていくようにイメージしましょう。力で筋肉を固めてしまうのを避け、リラックスした状態になっていきます。




正しいストレッチ方法を徹底する

ストレッチは自分の身体の体重を利用して、徐々に目的の筋肉の緊張を解いて自然に伸ばしていくものです。そのときに無理のない力、筋肉の脱力によって得られた重さを力に変えストレッチすることが大切です。それにより初めて安全性が確保され柔軟性を飛躍的に上げることができます。
また脱力ストレッチをしているときに、体を小さく大きく不連続にゆすり、深く静かに呼吸をおこないます。それにより関節の歪みが正常化され一層の筋肉柔軟化へ。

また上半身を前屈させるときなどは体の中心から深く丁寧に筋肉を脱力していき、徐々に末端へと脱力を広げていくようにし無理なく全身の脱力をおこないます。例えば腰の筋肉の脱力、お腹の筋肉を全部抜いて、背中の筋肉の脱力、続いて胸の筋肉、肩、腕、首、最後に頭全体、のように各部位ごと深くリラックスさせてから次の身体の外側部位に進みます。このストレッチ理論を理解しマスターすれば飛躍的に身体の柔軟性は向上していき、同時に脱力のトレーニングになるので全身をうまく使いこなせるようになります。
ストレッチの目的は筋肉の柔軟性向上のみではなく、それ以上に大切なのが身体の力みに気付くための行為であり、力みパターンを改善させるきっかけを与えてくれるものなのです。

{ストレッチの危険性}
無理を押して筋肉を引き伸ばそうとして力任せにのばそうとしているときに、身体の外側にある筋肉群(屈筋)に力が入ってしまいます。それはまるで重い鎧を着込んだよう。体中のバランスを崩し自然に身体が硬くなってきますから、身体は柔らかく曲がり出すことはありません。非常に危険ですし、身体に負担がかかります。身体の硬い人は特にストレッチをするときにはこのような悪いパターンを持っております。ストレッチ方法は間違えると身体をひずませ靭帯を傷付けるなどの危険性がなあります。実際に背骨を中心にして旋回するときに力みながら曲げ伸ばしをしたことで、脊椎の骨の並びがずれてしまうという人を何人も見ています。