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■2001/03/02 (金) 実りあるハイポニカ農業を人間にも応用が利くのでは?

一万個もの実をつけたトマトの木を見たことがありますか?
私は科学雑誌でそれを見て一瞬現実のものとは信じられないという気持ちになったことがあります。

そしてその記事を読みすすめていくにしたがって、次の理論によりその現実ばなれしたことが起こっていると知りました。
「もともとトマトの根は99.9%、地上から伸びた枝葉を支えるために活躍しており、あとの0.1%が栄養素を吸収するために使われている。
では人間のテクノロジーでトマトの枝葉を支えてあげてしまえばより多くの栄養素を吸収するために根が使われることにより、一般的には信じられないほど実る。」
この場合は自然界ではありえないような、人間の手で根っこの力を栄養素を吸収することに力点を置かせることで、もし果実がなることを目的とするならば枝葉を支えるという大変大きな負担がかかることからフリーにしてあげるだけでそれは実現できた、というものです。

簡単に言えば、”阻害要因”を解除してあげると本来の能力が目覚めるときがあるということでしょう。

人間にとって体を支えるのは筋肉の力ではありません。
それは”骨”です。

骨は常に重力によって刺激を受けてたくましく体を支える、理想的な使い方であれば一切疲れを知らない体を支えるためのエキスパートです。
その力を最大限に引き出したとき、骨はより強く機能し、自らをより進化させます。
骨を使った立ち方は、植物のトマトとは異なり、根を張って茎を支えなければならないようなしくみではなく、ちょうどやじろべえが立つために行うような感じで前後左右のバランスを常に調整しながら、繊細にゆれながら直立します。

通常体を支えるときに、十分な骨の体を支える能力を発揮することができていないとき筋肉を固めて体を支えてしまいます。
それは体の強さやしなやかさを阻害する大変な要因です!

筋肉が骨で支えられていたら、そのときに始めて筋肉の束ひとつひとつが繊細に別れて、動きはじめます。それは身体能力を最大限に発揮するためには必須条件です。

ではハイポニカのように、本当に理想的な形で骨が体を支えはじめたらなにが実のでしょうか。想像つきますか?
一万個ものハイポニカ以上の成果がでてくると、僕は信じています。

■2001/03/01 (木) またまた以前お話に出たバレエダンサーの方のこと

先日、その方のワークをしたとき驚きました。
その驚きは体がどんどん整ってきてすばらしいものになっていったからそれによって・・・というものではあるのですが、もっと直接的に信じられないほど太い大腰筋をみて度肝を抜かれた状態です。

もともとバレエダンサーのような、爪先で体を支えなければならないようなバランス力の極致のようなトレーニングを積んでいる方は、巧みに足をコントロールし大腰筋が発達していきます。
そして彼の信じられないほどの大腰筋の太さになると、まさに体が空中に舞っている感覚が常に感じられるようになります。バレエダンサーとしてのポテンシャルは、いったいどこまであがったのだろうか、と見当もつきません。。。いつか、みなさまが彼のバレエをみたときに私がいっている意味がいやというほどわかるはずです。

しかし私が知るなかで一位二位を争うほどの太さにここ数ヶ月でなられました。この変化の度合いはいままで僕は見たことも聞いたこともないです。と、本心から驚いた次第です。

で、そのあまりのコンディションのよさを伺うと、初めて私も「ちょっと体を鍛えて、進化していきたい!」とおもえるようになりました。
いままで歩き方や立ち方を研究するときなど、「クライアントのためになれば幸い」と考えてがんばってきましたが、それプラス「自分自身のからだをよりよくしていきたい!」という向上心が出てきました。この気持ちがあれば、以前にもましてアグレッシブにワークにも、ひとの体についての研究にも取り組めるようになるでしょう。

なんやかんやいいながら、やっぱり私はクライアントにそだててもらっているんだなっって感じる今日このごろです。

■2001/03/01 (木) レントゲンビデオの衝撃!!

先日クライアントで整体学校に通われている方より、学校での勉強で撮影されたレントゲンビデオをお見せいただきました。
感謝!!

それは通常レントゲンというものは”写真で見るもの”という、静止画像としての動きのない世界が僕の頭の中のイメージ。
それがその頭から骨盤まで下にチルトダウンしたカメラアクションによって映された画像に驚きました。
”生きている骨格の動き”がそこにあったからです。

日ごろ「骨が体を支えるための大黒柱の役割をしていて〜」と説明をしていても、なかなかその骨がスムースに動いている姿をリアルにイメージできていなかったのだな、ということをつくづく思い知らされました。

以前に仕事で3DのCGで人体の骨が動くというアニメーションを15秒程度作成したことがありました。
そのときはこんな感じで動いているんだろうな、という想像して造ったんですがその動きが実に今考えれば、骨と骨との連携がうまく決まらず、重力の係り具合も不安定なもので、実際の人体のイメージとは細部を詰めてみるとかけ離れたものでしかないということを思い知らされました。
そのレントゲンビデオを見せていただいたとき、かなりショッキングなことと密かに受け止めていたのですが、それ以来不思議なことがありました。
今まで以上にクライアントの方の体の中にある骨格のイメージがリアルにつかめるようになったということです。そのビデオを見る以前と見てからでは、私の頭の中の骨格に対する理解力や外側からみたときに獲得できるその情報量がまったく違いました。こうも違うものなんですね。。。

ワークをされている先生方は一度そのようなビデオを拝見してみるとよいでしょう。また、身体訓練法をマスターしなければならないダンサーやアーティストの方々も同様に、大変身体内部のイメージをリアルに固めるためにはすばらしい経験となるはずです。
またこれから私は真剣に体の使い方をトレーニングしていこうと考えていますので、そのイメージを持つことが最大の助けとなります。そのときに自分の体内の骨格のイメージを動きを伴って理解していくことができるようになりましたから。今までは体の中で骨の存在がなかなか感じ取れなくって、ちょうどブラックボックス的な個所があったんですが、その個所がクリアに理解できます。

すごくこれはおもしろいことです!!



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