立ち方や歩き方が悪いと疲れやすく、
身体の筋肉を硬化させ癒着の原因になります。

私どものもっともお勧めいたしている運動法が
正しい姿勢と基本的な運動です。
しっかりした立ち方や歩き方には多くのチェックポイントが
あるということを下記の解説より理解できるでしょう。
しっかりとワークを受けて、
行動ワークのレクチャーを受け基本的な動きかたが身についたときに
初めてご自身の身体が大きく変わっていったことに驚くことになります。
そして大切な身体の使い方の秘密を理解されることでしょう。

人の身体感覚は曖昧なものです。
デジカメやビデオなどでご自身のスタイルがあっているかどうかを
客観的に確認しながらおこなうのがポイント。
以降、座りかたや、階段の上り下りなどもレクチャーする予定です。乞うご期待!
立ち方チェックポイント
大腰筋ウォーキングチェックポイント
階段の上り方
立ち方チェックポイント


1.丹田に意識をして体の力を抜いてゆく
2.踵に重心を持ってくる
3.骨盤を起こし、お腹を引っ込める
4.背骨をまっすぐに垂直方向にのばす
5.みぞおちを引き上げてウエストを細くする
6.顎を引いて首の後ろ側が伸びるようにする
(頭頂部をフックでつり上げられているイメージ=スカイフック)
7.肩の力を抜く

解説
1.まず丹田に意識をします。
(臍下10cmくらいで腹筋を入れたときに力の入らないところ)
どんどんカラダの力を抜いてゆきます。
大腿筋、脛骨筋、ふくらはぎの筋肉の力を緩める。
身体が前傾の状態で立っている場合、常に脚部を緊張させること
によってバランスを取っています。
しかし、まっすぐに立つ場合、体の中の骨格をまっすぐに立たせるだけで
バランスを取るため、筋肉の力によって支えることは必要が無いのです。
かえって、脚部を特に大腿筋を緊張させることによって、骨盤を歪め
真っ直ぐに立つことが、困難になります。

2.重心の位置
足の重心がかかる位置は、脚の骨の延長線上、ちょうどくるぶしの
あたりに落ちるようにする。
いつも、重心を爪先の方へ落とした立ち方をしている場合
かなり後ろに倒れそうな感覚になります。
重心は頭頂部から丹田、くるぶしのほうへまっすぐに落ちる
様になると、バランスのよい立ちかたになります。

3.骨盤の傾き
骨盤が前倒しになってしまうと、お腹が出てしまいます。
この状態になると、腰部の背骨の曲がりがきつくなり
腰痛の原因になります。

4.背骨はまっすぐに伸びているか
良い姿勢をとろうとして、胸を反らせてしまうことがあります。
そうなると、状態が後ろにそりすぎて、かえって背部の筋肉を
緊張させてしまいます。
まっすぐに立つためには、背骨の湾曲を作って胸を反らせるよりは
骨盤から、まっすぐに背骨が伸びてゆくようなイメージで
立ちましょう。

5.みぞおちの引き上げ
(側腹の筋肉が柔らかくなってウエスト部分が細くなるように)
みぞおちを引き上げてウエストを作るようにすると、立つときに
バランスを取り易くなります。

6.顎は引けているか
背骨がまっすぐにとイメージしたときに、同時にそれにつながる首の骨
が上に伸びてゆくようにします。
つまり首の後ろの部分が伸びるのですが、その時に顎は前に出す
より、顎を引くようにすると、首が伸びてまっすぐになります。

*スカイフック
(頭頂部からつられている感覚)
ちょうど、頭頂部分にから架空のフックでつり上げ
られていると想像します。
そのフックが体をつり上げているので、肩、腕、背中、腰、足
も自然にぶら下がっています。
だから何処も緊張するところは、ないのです。

7.肩の力を抜く
肩の力を抜きましょう。
不必要な緊張(力)はエネルギーの浪費だけでなく、
筋肉を硬く癒着させ体を歪める原因になります。
できるだけ、体の力を抜いて楽な状態ですごしましょう。
(通常の方の立ち方)
脚部の使い方は大腿筋が発達しすぎて、
大腿筋を使って立つ。


上体がぶれる。
左右の足の落ちる力が異なり、身体を左右で二分した正中心のライン上に
中心軸がない。

悪い姿勢では筋肉が骨の役目の一部を務める
それにより柔らかい状態であり続けなければならない筋肉も骨と同様な硬さとなってしまう。
それが身体の新陳代謝を崩したり、呼吸を制限、運動能力を低下させることとなる。
そのような不条理なスタイルです。



(ボディワイズで覚えていただきたい立ち方)
脚部の使い方は内転筋を中心にして立ち、
上体は抗重力筋だけで立つ。


体液がしたに落ちて重心が下がります
動くときに摩擦力が少ないのでエネルギーを保存し、
大きな慣性力を持ち運動力が増加する。
小さく上体のバランスを崩すだけで多くのエネルギーを生む
中心軸と足のかかとがあうと中心が落ちるポイントが一点に集中する
重心が落ちるとは、重心がぶれず広がらずピンの先ほどの鋭いものになること。

筋肉の力を脱力して抗重力筋だけに力を入れ
骨で立てば重く倒れにくくなる(筋弛緩が大切)
立っているときに、抗重力筋だけで立つことにより、
自分の体重が地球を押す力を与え、
それと反対のベクトルの方向を持った身体を持ち上げる力を
地球から反作用の力として与えられる。
理想的な立ち方ができているときにはちょうど空中に身体が、
地面(地球)から突き上げられるエネルギーにより
浮き上がっているような感じ
がつかめてきます。

人は直立してたっているとき、前後左右にゆれ続けています。
そしてそのゆれを軌道修正しながら直立しているのです。
そのゆれ自体がもっとも少なく、微細な修正のみで対応できる、
このスカイフックで立つことを覚えると、
立位での仕事をする方や作業が必要なときなどに
疲れ知らずの強い味方となります。



アメリカで発表された理論によると16秒間よい姿勢を続けると、
その姿勢を神経系統が記憶するとのこと。

壁を背にして、頭・肩・おしり・かかとをつけて
16秒間以上よい姿勢をキープするトレーニングをする
習慣をつけてください。

そのときに腹式呼吸を行なうことにより、
内臓が正常な位置に収まり呼吸が深くなります。
正しい姿勢を習慣化してしまえば、もうこっちのものです。


ウォーキングチェックポイント       ★参照★大腰筋ウォーキングページへジャンプ


1.基本の立ち方はできていますか?
2.脚はみぞおちから始まっています。
3.みぞおちを1、2cm引き上げるようにします。
4.顎を引きましょう。
5.視線はは目の高さを見ていますか。
6.脚部の重さを利用して振り子のようにふって前に出す。
7.太腿の前の筋肉に力は入っていませんか?
8.足首の力を抜いて爪先を地面に擦るように歩く。
9.足が平均台の上を歩くように体の中心に出ていますか?
10.側腹(脇腹)の筋肉をゆるめる。

(解説)
1.基本の立ち方はできていますか?
立ち方は、大腰筋ウォーキングの基本になります。
丹田に意識を集中し重心を下のほうに落ち着けてから、かかと側に重心をかけて、
お腹をひき、みぞおちを引き上げ、顎を引き目線は目の高さを見るようにします。

2.脚はみぞおちから始まっています。
大腰筋は、背骨のちょうど肋骨の一番下の方から骨盤内を通り、
恥骨の前を通って脚の付け根の内側についています。
体の前で言えば、ちょうどみぞおちのあたりから始まっています。
脚は股関節からではなく、みぞおちから始まっていると
意識をしてみましょう。

3.みぞおちを1、2cm引き上げるようにします。
みぞおちを落として前にかがんだような状態になっていると、
姿勢が悪いだけでなく、脚の力を抜いて歩くということができません。
心持ち、みぞおちを1、2cmほど引き上げるようにすると
力を抜いても、すんなりと脚が前に出てくれます。

4.顎を引きましょう。
みぞおちと同様に、顎を前に出して下を見る様になっていると、
脚部や体の力は抜くことができません。
顎を引いて、スカイフックの状態で歩きましょう。

5.視線は目の高さを見ていますか。
上手に歩こうと思ってしまうと、どうしても足元を見てしまいます。
足元を見てしまうと、前かがみになり大腰筋を使ってのウォーキングはできません。
まずは、姿勢(立ち方)を整えてみぞおちから下の脚は、力を抜いて振り子のように
降ればよいだけなので、足元は気にせず、できるだけ不要な緊張はなくしましょう。

6.脚部の重さを利用して振り子のようにふって前に出す。
脚の力を抜いて重さを利用できていますか?
地球上には重力があるので、地面に物を落とすときには、
重いものほど勢いをもって地面に落ちます。
脚部は、10キロ〜はあるかなり重いものなので、
後ろから前に振るときにも、力を抜くだけで、かなり勢いを持って
前に振り出されます。
脚部に力が入っていると、この重さのエネルギーを使うことができません。
脚部の力を抜いて、重さによる勢いを利用して、大胆に脚を振って
歩いてしまいましょう。

7.太腿の前の筋肉に力は入っていませんか?
太腿の前の筋肉に力が入っていると、大腿筋を発達させてしまいます。
脚を振り子のように振ることができません。
大腿筋の発達をなくすためにも、太腿の前の筋肉の力を抜きましょう。

8.足首の力を抜いて爪先を地面に擦るように歩く。
足首に力を入れて、爪先を上に上げた状態でかかとから着地をしていませんか。
足首に力が入っていると、脚部全体に力が入ってしまいますし、
すねやふくらはぎの筋肉が硬く緊張してしまいます。
また、かかとから着地すると、腰部(骨盤、仙骨)に直接衝撃が伝わり
腰部に負担がかかってしまいます。
足首の力が抜けている状態とは、爪先のほうが下のほうに垂れ、
歩くときに爪先が地面に擦るようになります。

9.足が平均台の上を歩くように体の中心に出ていますか?
大腰筋を使って歩くときには、背骨を軸として少し骨盤が半回転しながら
歩きます。
ちょうど、ファッションモデルが腰を振って歩いているような感じになります。
その様に歩くと、ちょうど足が体の中心に出て、平均台の上を歩いて
いるようになります。

10.側腹(脇腹)の筋肉をゆるめる。
腰を振ろうとしたときに、上半身も一緒に振れていませんか?
この場合、側腹の筋肉(わき腹)の部分が硬く緊張しています。
大腰筋のウォーキングをする際には、みぞおちから上は上半身、
下は脚部と意識します。
ちょうど上半身はそのままで、下半身は回転するというツイスト運動
のようになります。
上半身はゆれることなく平行移動し脚部は振り子のように動かす
というように別々に別れていなければウォーキングができません。
側腹の筋肉(わき腹)を柔らかくするには、みぞおちを引き上げて
肋骨が1〜2cmくらい上に上がるようにすると、側腹の筋肉(わき腹)
が柔らかくなり、上半身と脚部を別々にすることができます。

階段の上り方

注意:階段の上り方については、まだ完成形ではなく以後書き直す予定。参考までに。
1.頭のイメージはスカイフックで空中に浮かんで引っ張りあげられているイメージ
首筋を伸ばし、頭が空中に持ち上げられているようにイメージをします。
(スカイフックで立つということです)
そうしますと身体が全体的にとても軽く感じられます。

2.胴体を前に丸め込むことによって足を楽々引き上げる。
つぎに胴体を前に丸めることにより大腿筋だけを使って足を上げるのではなく、
体全体の広い部分を鞭のように利用することで全身の力を使い、自然に脚が上げやすいようにします。
また頭と同様に風船のようなもので足が軽々と浮かべられているイメージをちます。

3.足を下ろしたとき、その足の裏に自分の全体中を移動させます。
その足をおろしたときに、ドスン!というような音がなるようでは足に力が入りすぎています。

4.それから次の足を出すという繰り返しです。

足が疲れやすいのは、階段を上るときに脚の大腿筋の筋肉だけを使って上ろうとするからです。
胴体の力や身体全身のバランスを少しだけ崩すことによって階段を上るよう工夫することが大切。
脚だけを疲労させるような動きはけっして理想的なものではありません。
それは局所的な運動は部分的な筋肉を過剰に過緊張な筋肉として発達させ、
筋膜の癒着を加速させるからです。