伝統的な中国の医学(按摩・指圧療法など)や武術(太極拳など)、鍛練法(気功法、五禽戯など)をもとに上海の東昌路地段医院の先生方が、現代医学の知識をもとりいれて新しく考案した"病気の予防と治療を結び付けた保健体操です。
誰にでも覚えやすいように、中国的な音楽テープにあわせてゆっくり呼吸しながら無理のない動作をしますので、若い方ばかりでなく中高年の方にもぴったりの保健体操です。
一動作の中に複数の要素が盛り込んであり、身体上部から始まる一連の動作は、それぞれのツボに働きかけて、順に下部までいき、病変部の機能の回復を促進させる特徴があります。
全部で6組36節の体操ですが、大きく前段・後段・益気功にわかれ、それぞれが3組18節から構成され、それぞれ15分ぐらいのものです。
動作は簡単で、しかも各節に別れているため太極拳などと比べても習得しやすく、また多くの臨床データによって効果が証明されています。
中国では1976年の発表以来各地で多くの愛好者が生まれ、中国の「三操(国が指定した三つの体操のこと)」の一つになっています。
練功十八法の適応症 | ||
前編 第一組 | 頚肩痛の予防と治療 | 頚椎病 五十肩 肩関節周囲炎 落枕(寝違え)など |
前編 第二組 | 腰背痛の予防と治療 | 坐骨神経痛 ギックリ腰 姿勢性腰痛 脊柱側弯 筋肉萎縮など |
前編 第三組 | 臀部と下肢の痛みの予防と治療 | 椎間板ヘルニア 梨状筋損傷 |
上殿皮神経損傷 腰痛の放射痛 | ||
後編 第四組 | 四肢関節痛の予防と治療 | 各関節炎 慢性関節リウマチ |
外傷性関節痛 変形性膝関節症 靭帯損傷など | ||
後編 第五組 | 腱鞘炎の予防と治療 | 腱鞘炎 テニス肘など |
後編 第六組 | 神経、内臓器官の機能不調の予防と治療 | 高血圧 動脈硬化 狭心症 胃腸機能の不調 |
食欲不振 消化不良 下痢 便秘 げっぷ等) | ||
神経症(ノイローゼ)の諸症状 |
全体は「前段三節十八動作」 ①首、肩のコリや痛み ②腰、背中のコリや痛み ③臀部、脚のコリと痛み を予防・治療する練功法(鍛錬法)と
「後段三節十八動作」 ④四肢の関節炎 ⑤腱鞘炎 ⑥心臓の機能異常